取引先からオートマチックトランスミッションに搭載される部品の図面が来るところから私の仕事は始まります。 図面をもとに、どういう工程でどういう加工法を使って製造していくのが最も効率的で原価が安いか、検討していくわけです。 設備をどう組み合わせるか、使う刃物や治具は何かを考えながら、この工程はカットできないか、新しい加工法はないかとかいったことを 他グループのメンバーとも協力しながら追求していきます。必要なら新しい機械や治具の開発をすることもあります。 とにかく量産が立ち上がるまで、すべての工程を設計し終わるまでが私たちの仕事なわけです。
大幅な原価低減が求められることもありますが、そういったときこそ私たち生技グループの知恵の見せ所。大胆に発想して工程を大幅に少なくしたり、全く新しい加工法を導入したりして、原価を減らしていく工夫をしていくわけです。よく乾いたタオルを絞るとか、原価を絞るとか言いますが、それはあくまで結果であって、私は絞るべきは人間の知恵だと思っています。みんなが知恵を出し合い、それを絞りに絞って、とうてい無理と思えた目標を達成していく……それができたときに無上の喜びが感じられる仕事です。